名古屋市教員採用試験の内容は?一次・二次試験の内容や傾向を徹底解説

名古屋市教員採用試験の内容

教員採用試験は自治体によって試験内容が異なります。

そのため、教員採用試験全般の内容を鵜呑みにして対策することはNGです。一般的には必要な試験種目でも、名古屋市では必要ないってことがあるんですよね。

そこで本記事では、これから対策を始める方向け名古屋市・・・・教員採用試験の内容や傾向を解説します。

\ 名古屋市の試験内容はこんな感じ /

一次試験総合教養
教科専門試験
小論文
二次試験個人面接
集団面接
実技試験         
令和5年度の場合
この記事のコンテンツ

【名古屋市教員採用試験】一次試験の内容は?

一次試験は筆記試験がメインになっています。

「教員採用試験=人物重視」という傾向にありますが、対策の大半を勉強に充てなければなりません。試験科目を的確に捉え、出題傾向をつかんで対策しましょう。

一次試験の内容は以下のとおり。

  • 教職教養・一般教養
  • 専門教科
  • 小論文

総合教養(教職教養・一般教養)

学習指導要領や教育に関する法律などの教師力を測る「教職科目」と、高校までに習った基礎学力を測る「一般教養科目」で構成される筆記試験です。

全校種・教科が同じ問題を解きます。

試験時間40分
問題数36問程度
出題形式択一式(マークシート方式)
試験科目教育原理(教育時事を含む)
教育法規
人文(国語、英語)
社会(日本史、世界史、地理、政治、経済)
自然(物理、化学、生物、地学)
配点100点満点
2021~2023年度のデータ

要は科目の多い大学入学共通テスト(旧センター試験)のようなもので、その多くが大学の教職課程や高校までに学んだ内容です。

▼こんな問題が出ました▼
-過去問チャレンジ-

2023年度名古屋市教員採用試験(教職教養の問題)
教職教養の問題
2023年度名古屋市教員採用試験(総合教養の問題)
一般教養の問題

総合教養は科目・範囲が膨大なので、どの科目・分野が多くでるのか、どこが苦手なのか、出題傾向を理解したうえで勉強することがポイントです。

また、教育時事(学校教育の変化や教育関連のニュースのこと)に関する問題もあります。そのため、文部科学省のホームページを見たり、新聞を読んだりして、普段の生活から情報収集をしておきましょう。

なお、名古屋市教員採用試験の総合教養について以下の記事で出題傾向や勉強方法を解説しています。

教科専門試験

志望する校種・教科の専門知識や学習指導要領の理解度を測る択一式の筆記試験です。

試験時間60分
問題数教科・科目による
出題形式択一式、記述式
配点50~100点                   

▼こんな問題が出ました▼
-過去問チャレンジ-

2023年度名古屋市教員採用試験(専門小学校全科)
小学校の問題
2023年度名古屋市教員採用試験(養護教諭の問題)
養護教諭の問題

問題レベルは高校~共通テスト(旧センター試験)ぐらいなので、今まできちんと勉強してきた人からすれば難度は高くありません。

しかし、試験時間に対する問題数が多いため、速く解答する力が必要です。また、記述問題もあるのでキーワードを正確に書けるようにしておきましょう。

まずは志望する校種・教科の過去問を解いてみて、現在の実力を確認してみてください。そうしないと、何を対策すればいいか判断できません。

  • 5割以下:基礎がないので中学受験レベルから勉強しなおす
  • 7割以下:高校~大学受験レベルで力をつける
  • 7割以上:全国の過去問を解いて知識の定着や弱点克服

こんな感じで考えるといいですよ。

小論文

教育テーマについて、社会的背景や自分の教育観を盛り込んで論じる記述式の試験です。

試験時間50分
文字数600字程度
※制限なし
問題数1題
評価基準問題意識
教育的資質
表現力
配点A~Eの5段階評価         

▼こんな問題が出ました▼
-過去問チャレンジ-

「つまずく」という言葉から想定されるテーマを想定し、あなた自身の具体的な体験と教育観とを関わらせて論述しなさい。

小論文は教職教養や専門教養と違い解答がないので対策しにくいです。

自分では文章が書けると思っていても、意外に書けなかったり、書けた(気になった)としても課題に対してまったく十分な解答にはならないことはよくあるんですよね。

毎年、小論文で評価がもらえずに不合格となる受験者は多いので早めに準備をしてください。

小論文の過去問や対策方法は以下の記事を参考にしてください。

なお、名古屋市教員採用試験の小論文については以下の記事でテーマや傾向をまとめています。

【名古屋市教員採用試験】二次試験の内容は?

二次試験は人物試験です。教採=面接重視なので、面接試験でどれだけ点数を稼ぐかが最終合否に大きく関わってきます

努力に比例して成果が見える一次試験とは違い、面接試験は質の高い練習が必要です。適当にダラダラ練習しても効果は薄いので気をつけましょう。

二次試験の内容は以下のとおり。

  • 個人面接
  • 集団面接
  • 実技試験

個人面接

事前に提出する自己アピールシートにそって、自己PRや志望動機などを問われる面接試験です。また、教職教養に関する質問も行われます。

試験時間30分程度
内容①志望動機、教職関連等
②自己PR、仕事意識等
③教職に係る質問
面接カードあり
※出願のときに提出する自己アピールシート
配点(評価)A~Eの5段階評価

▼こんな質問が聞かれました▼
-過去問チャレンジ-

  • 緊張していますか。
  • 自己アピールをしてください。
  • 志望理由は何ですか。
  • なぜ名古屋市の教員を志望するのですか。
  • 名古屋市の魅力はどこですか。
  • 教師を目指したきっかけは何ですか。
  • 尊敬できる恩師はいますか。
  • ストレスはためやすいですか。
  • ストレス解消はどうやってしていますか。
  • 長所と短所を教えてください。
  • 短所を克服するために努力していることはありますか。
  • 自己研鑽はしていますか。
  • スポーツは何かしていますか。
  • 健康で気をつけていることはありますか。
  • 気になるニュースは何ですか。 など。

▼教職関連のテーマ▼

  • 中央教育審議会の令和3年1月26日の答申の中で、「2020年代を通じて実現すべき令和の日本型学校教育の姿」として掲げられている「個別最適な学び」と「協働的な学び」とは、それぞれどのようなものですか。
  • 文科省の示した「学校における」新型コロナウイルス感染症に関する衛生マニュアル~学校の新しい生活様式~」において、学校での「3つの密」の回避のために、どのような対応が必要であるとされていますか。
  • 「チームとしての学校」とは、どのような対応が必要であるとされていますか。また「チーム学校」を進めるにあたって、大切なことはなんですか。
  • 主権者教育とはどのようなものですか。
  • 令和3年5月に文部科学大臣が発表したメッセージ「不安や悩みを抱える全国の児童生徒や学生等のみなさんへ」の内容はどのようなものでしたか。

面接を苦手とする人は多いです。しかし、合格するには避けては通れません。

面接は練習量に比例して徐々に上達するので、苦手意識が少しでもある人は早めに準備してください。

面接練習をすることで、

  • 自分の長所や短所
  • なぜ教員になりたいのか
  • 教員になって何がしたいのか

といった部分を改めて確認できます。自分と向き合う良い機会なので、時間をかけてじっくり取り組んでいきましょう。

なお、名古屋市教員採用試験の個人面接については、以下の記事で過去の質問などをまとめています。

集団面接

複数人の受験者が同時に面接を受ける人物試験です。

試験時間30分程度
人数1グループ4人
面接官2人
評価基準○自分の考えをわかりやすく伝えることができるか
○子どもの自己肯定感を高め、よりよく成長させようとする姿勢をもっているか
○他者の意見も聞き、教師として大切なことを考えようとする姿勢があるか
○子どもの状況や心情をふまえ、個に応じた指導をしようとしているか

▼こんな質問が聞かれました▼
-過去問チャレンジ-

  • これまでの自分自身の経験を振り返り,『自分が人の役に立てたと感じた』場面を想起してください。そして,それはどんな場面だったのか,何がきっかけで,『人の役に立てたと感じることができたのか』について,一人ずつ発表してください。
  • 『子どもたちが自分も人の役に立てたと感じられるようにするために』教師として大切なことは何ですか。他の人の発表や自分自身の体験を基に,理由を含めて,簡潔に意見を述べてください。
  • 皆さんは『小学校4年生の担任』です。『地域の方と一緒に行った清掃活動を振り返る場面です。児童が,自分も人の役に立てたと感じられるように,学級全体に話をします。』先ほどの意見交換も参考にして,話す内容を考えてください。こちら側に児童がいると想定し,1分間で話をしてください。
  • 『学習プリントに記述をしている時,「一年に一回,地域の方と一緒に清掃するだけで,本当に地域の方の役に立てているのかな」とつぶやいた児童がいます。』教師として,どう対応すべきか,意見を出し合ってください。

集団面接では、同じ質問を受験者に問い、回答させることで受験者の能力や性格を多角的に分析することができます。また、個人面接とは違い相対評価になってしまう点にも注意が必要です。

なお、名古屋市教員採用試験の集団面接については以下の記事で詳しくまとめています。

実技試験

教科・科目に関する実践力を備えているのか評価する試験です。

以下の校種・教科を対象に実施されます。

  • 中学校(音楽、美術、技術、家庭)
  • 中高(保健体育、英語)
  • 幼稚園教諭
  • 養護教諭

何ができて、できていないのかを早めに把握するようにしましょう。そのうえで出来るように少しずつ技能を磨いていくことが最適解です。

なお、課題に沿って完璧にできることにくわえて、熱意や意欲、態度なども評価対象

そのため、実際の試験では面接と同じように楽しくできるように練習してください。

以上が名古屋市教員採用試験の内容です。

名古屋市教員採用試験の試験内容まとめ

今回は名古屋市教員採用試験の一次試験と二次試験の内容を紹介しました。

試験=ペーパーテストと思う人は多いですが、教員になるための就職試験です。なので、面接や実技試験などの幅広い試験が課されています。

再度、試験内容をまとめます。

一次試験総合教養
教科専門試験
小論文
二次試験個人面接
集団面接
実技試験         
令和5年度の場合

このとおり多いです。

やみくもに対策するのではなく、きちんと傾向を理解してから進めてください。

この記事が少しでもお役に立てたら幸いです。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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名古屋市教員採用試験の内容

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この記事を書いた人

ふくながのアバター ふくなが 編集長

教員採用試験の指導歴13年目(2022年4月1日時点)、情報メディア「教採ギルド」のほか「教採データベース」「教採ガイド」の運営・編集を担当しています。データ分析や情報配信が得意な人。

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