教員採用試験は自治体によって試験内容が異なります。
そのため、教員採用試験全般の内容を鵜呑みにして対策することはNGです。一般的には必要な試験種目でも、大阪市では必要ないってことがあるんですよね。
そこで本記事では、これから対策を始める方向けに大阪市教員採用試験の内容や傾向を解説します。

【大阪市教員採用試験】一次試験の内容は?
一次試験は筆記試験がメインになっています。
「教員採用試験=人物重視」という傾向にありますが、対策の大半を勉強に充てなければなりません。試験科目を的確に捉え、出題傾向をつかんで対策しましょう。
一次試験の内容は以下のとおり。
- 教職教養・一般教養
- 個人面接
筆答テスト|教職教養・一般教養
教職教養や教育関連の法規、思考力・判断力を問う科目などに関する択一式の筆記試験です。
全校種・教科が同じ問題を解きます。
試験時間 | 90分 |
問題数 | 30問(必答) |
出題形式 | 択一式(マークシート方式) |
試験科目 | 教育原理(教育時事を含む) 教育法規 教育心理 教育史 数的推理 判断推理 資料解釈 文章理解(現代文、英文) |
配点 | 450点満点 |
▼こんな問題が出ました▼
-過去問チャレンジ-


教職教養は範囲がとても広いので、どの分野が多くでるのか、どの分野は苦手なのか、出題傾向を理解したうえで勉強することがポイントです。
また、教育時事(学校教育の変化や教育関連のニュースのこと)に関する問題もあります。そのため、文部科学省のホームページを見たり、新聞を読んだりして、普段の生活から情報収集をしておきましょう。
なお、大阪市教員採用試験の教職教養について以下の記事で出題傾向や勉強方法を解説しています。

個人面接
事前に提出する面接個票にそって、自己PRや志望動機などを問われる面接試験です。
試験時間 | 10分 |
面接官 | 2人 |
評価基準 | 社会人として望ましい態度であるか。 望ましい対人関係を築ける資質を備えているか。 |
配点 | 450点満点 |
▼こんな質問が聞かれました▼
-過去問チャレンジ-
- あなたの強みは何ですか。
- 教員を志望する理由は何ですか。
- 教師として必要とされる資質は何ですか。理由も言ってください。
- 教師に活かせる経験はあるか。
- 教員をするうえで不安に思っていることはありますか。
- 教員を目指したきっかけは何ですか。
- 教師が不祥事を起こすと大騒ぎになりますが、なぜだと思いますか。
- 教育実習はどうでしたか。
- 教員になるうえでどんな思いがありますか。
- 教員になるうえで身に付けたい能力はありますか。
- 教育関連で気になるニュースはありますか。
- 大阪市の良いところはどこですか。
- 大阪市を志望した理由は何ですか。
- どのような学級づくりをしたいですか。
- 10年後のキャリアプランを教えてください。
面接を苦手とする人は多いです。しかし、合格するには避けては通れません。
面接は練習量に比例して徐々に上達するので、苦手意識が少しでもある人は早めに準備してください。
面接練習をすることで、
- 自分の長所や短所
- なぜ教員になりたいのか
- 教員になって何がしたいのか
といった部分を改めて確認できます。自分と向き合う良い機会なので、時間をかけてじっくり取り組んでいきましょう。
なお、大阪市教員採用試験の個人面接については、以下の記事で過去の質問などをまとめています。


一次試験の合格者は面接テスト+筆答テストの合計点で決定するよ!
【大阪市教員採用試験】二次試験の内容は?
二次試験は人物試験です。教採=面接重視なので、面接試験でどれだけ点数を稼ぐかが最終合否に大きく関わってきます。
努力に比例して成果が見える一次試験とは違い、面接試験は質の高い練習が必要です。適当にダラダラ練習しても効果は薄いので気をつけましょう。
二次試験の内容は以下のとおり。
- 教科専門試験
- 個人面接
- 実技試験
筆答テスト|教科専門試験
志望する校種・教科の専門知識や学習指導要領の理解度を測る択一式、記述式の筆記試験です。
試験時間 | 90分 |
問題数 | 教科・科目による |
出題形式 | 択一式及び記述式 |
配点 | 240点満点(幼稚園、小学校) 200点満点(音楽、美術、保体、英語) 400点満点(その他) |
▼こんな問題が出ました▼
-過去問チャレンジ-




問題レベルは高校~共通テスト(旧センター試験)ぐらいなので、今まできちんと勉強してきた人からすれば難度は高くありません。
しかし、試験時間に対する問題数が多いため、速く解答する力が必要です。また、記述問題もあるため正確な知識が求められます。
まずは志望する校種・教科の過去問を解いてみて、現在の実力を確認しましょう。そうしないと、何を対策すればいいか判断できません。
- 5割以下:基礎がないので中学受験レベルから勉強しなおす
- 7割以下:高校~大学受験レベルで力をつける
- 7割以上:全国の過去問を解いて知識の定着や弱点克服
こんな感じで考えるといいですよ。
なお、大阪市教員採用試験の過去問(専門教養の問題と解答)は以下の記事でまとめているので参考にしてください。


個人面接
事前に提出する面接個票にそって、自己PRや志望動機などを問われる面接試験です。また、場面指導も行われます。
試験時間 | 15分 |
面接官 | 2人 |
配点 | 450点満点 (中学校は420点満点) |
▼こんな質問が聞かれました▼
-過去問チャレンジ-
- 理想のクラス像を教えてください。
- 保護者と関わる上で気を付けていることは何ですか。
- 併願している自治体はありますか。
- 部活動の指導で心掛けていることはなんですか。
- 不登校生徒にどのように対応しますか。
- 不登校児童にどのように対応するか教えてください。
- 長所と短所を述べよ。
- 大阪市の魅力は何ですか。
- 他の教師と意見が合わなかったとき,どうしますか。
- 信頼される教師になるためにはどうすればよいと思いますか。
- 授業に集中できない子どもに対して,どのように対応しますか。
- 児童生徒と関わる上で,大切だと思うことは何ですか。
- 指導可能な部活動はありますか。
- 子どもと関わる上で気を付けていることは何ですか。
- 今取り組んでいるあなたの課題は何ですか。
▼場面指導のテーマ▼
- 「運動会の選手決めで,息子がやりたくない種目に出ることになった。それが嫌だったみたいで,泣いている。どうにかして欲しい」との電話がありました。どう対応しますか。
- あなたは、クラスの担任です。授業を抜け出して保健室にいる生徒がいます。どう対応しますか。
面接を苦手とする人は多いです。しかし、合格するには避けては通れません。
面接は練習量に比例して徐々に上達するので、苦手意識が少しでもある人は早めに準備してください。
面接練習をすることで、
- 自分の長所や短所
- なぜ教員になりたいのか
- 教員になって何がしたいのか
といった部分を改めて確認できます。自分と向き合う良い機会なので、時間をかけてじっくり取り組んでいきましょう。
なお、大阪市教員採用試験の個人面接については、以下の記事で過去の質問などをまとめています。


実技試験
教科・科目に関する実践力を備えているのか評価する試験です。
以下の校種・教科を対象に実施されます。
▼こんな問題が出ました▼
-過去問チャレンジ-
幼稚園 | ・無伴奏による歌唱 指定曲の中から1曲を選択 ・ピアノ弾き歌い 以下①~③の中から1曲、当日指定 ① くだものれっしゃ(こわせ たまみ/高井 達雄) ② おもいでのアルバム(増子 とし/本多 鉄麿) ③ しゃぼん玉(野口 雨情/中山 晋平) |
小学校 | 「音楽」、「体育」、「英語」のいずれか1つを選択 【音楽】 ・無伴奏による歌唱 ・指定曲の中から1曲を選択(器楽演奏:「ピアノ」、「リコーダー」、「管楽器」、「その他の楽器」より選択。 曲目は自由) 【体育】 ・水泳(クロールと平泳ぎのいずれかを選択し25m 1本) 【英語】 ・英語による自己紹介 ・基本的な英会話 |
音楽 | ・ピアノ弾き歌い(曲目は当日指定 ) ・自由演奏(楽器及び曲目は自由、弾き歌いも可 ) |
美術 | ・描写 ・立体 |
保体 | 第1群 体つくり運動(NHK 放映「みんなの体操」の音楽を使用し、3分程度で各 自の創作によるもの) 第2群 水泳(クロールと平泳ぎ 各25m) 第3群 球技(バレーボール、サッカー、バスケットボール、ハンドボールから1種目選択) 第4群 器械運動:マット運動 陸上競技:ハードル走 武道:柔道、剣道 ダンス (創作ダンス)から1種目選択 |
英語 | ・Listening ・Group discussion |
何ができて、できていないのかを早めに把握するようにしましょう。そのうえで出来るように少しずつ技能を磨いていくことが最適解です。
なお、内容に沿って完璧にできることにくわえて、熱意や意欲、態度なども評価対象。
そのため、実際の試験では面接と同じように楽しくできるように練習してください。
大阪市教員採用試験の試験内容まとめ
今回は大阪市教員採用試験の一次試験と二次試験の内容を紹介しました。
試験=ペーパーテストと思う人は多いですが、教員になるための就職試験です。なので、面接や実技試験などの幅広い試験が課されています。
再度、試験内容をまとめます。
一次試験 | 筆答テスト(教職教養) |
個人面接 | |
二次試験 | 個人面接 |
教科専門試験 | |
実技試験 |
このとおり多いです。
やみくもに対策するのではなく、きちんと傾向を理解してから進めてください。
この記事が少しでもお役に立てたら幸いです。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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