教員採用試験は自治体によって試験内容が異なります。
そのため、教員採用試験全般の内容を鵜呑みにして対策することはNGです。一般的には必要な試験種目でも、横浜市では必要ないってことがあるんですよね。
そこで本記事では、これから対策を始める方向けに横浜市教員採用試験の内容や傾向を解説します。

【横浜市教員採用試験】一次試験の内容は?
一次試験は筆記試験がメインになっています。
「教員採用試験=人物重視」という傾向にありますが、対策の大半を勉強に充てなければなりません。試験科目を的確に捉え、出題傾向をつかんで対策しましょう。
一次試験の内容は以下のとおり。
- 一般教養・教職専門
- 教科専門
- 論文試験
- 適性検査
一般教養・教職専門
教育原理・教育心理・教育関係法規等に関する教職科目と人文・社会・自然科学等に関する一般教養科目で構成される筆記試験
全校種・教科が同じ問題を解きます。
試験時間 | 60分 |
問題数 | 39問(必答) |
出題形式 | 択一式(マークシート方式) |
試験科目 | 教育原理(教育時事を含む) 教育法規 教育心理 教育史 人文(国語、英語、音楽、美術) 社会(日本史、地理、政治、経済) 自然(数学、物理、化学、生物、地学) |
配点 | 100点満点 |
▼こんな問題が出ました▼
-過去問チャレンジ-


一般教養・教職専門は範囲がとても広いので、どの分野が多くでるのか、どの分野は苦手なのか、出題傾向を理解したうえで勉強することがポイントです。
また、教育時事(学校教育の変化や教育関連のニュースのこと)に関する問題もあります。そのため、文部科学省のホームページを見たり、新聞を読んだりして、普段の生活から情報収集をしておきましょう。
なお、横浜市教員採用試験の一般教養・教職専門について以下の記事で出題傾向や勉強方法を解説しています。

教科専門
志望する校種・教科の専門知識や学習指導要領の理解度を測る択一式、記述式の筆記試験です。
試験時間 | 60分 |
問題数 | 教科・科目による |
出題形式 | 択一式 |
配点 | 100点満点 |
▼こんな問題が出ました▼
-過去問チャレンジ-


問題レベルは高校~共通テスト(旧センター試験)ぐらいなので、今まできちんと勉強してきた人からすれば難度は高くありません。
しかし、試験時間に対する問題数が多いため、速く正確に解答する力が必要です。
まずは志望する校種・教科の過去問を解いてみて、現在の実力を確認しましょう。そうしないと、何を対策すればいいか判断できません。
- 5割以下:基礎がないので中学受験レベルから勉強しなおす
- 7割以下:高校~大学受験レベルで力をつける
- 7割以上:全国の過去問を解いて知識の定着や弱点克服
こんな感じで考えるといいですよ。
小論文
教育テーマについて、社会的背景や自分の教育観を盛り込んで論じる記述式の試験です。
試験時間 | 30分 |
文字数 | 400字~500字 (20列×25行) |
問題数 | 1題 (全校種共通) |
配点 | 100点満点 |
▼こんな問題が出ました▼
-過去問チャレンジ-

小論文は教職教養や専門教養と違い解答がないので対策しにくいです。
自分では文章が書けると思っていても、意外に書けなかったり、書けた(気になった)としても課題に対してまったく十分な解答にはならないことはよくあるんですよね。
毎年、小論文で評価がもらえずに不合格となる受験者は多いので早めに準備をしてください。
なお、横浜市教員採用試験の小論文については以下の記事でテーマや傾向をまとめています。

適性検査
一次試験の前にWebで実施。
点数化はされませんが、二次選考の面接試験で参考資料になります。
【横浜市教員採用試験】二次試験の内容は?
二次試験は人物試験です。教採=面接重視なので、面接試験でどれだけ点数を稼ぐかが最終合否に大きく関わってきます。
努力に比例して成果が見える一次試験とは違い、面接試験は質の高い練習が必要です。適当にダラダラ練習しても効果は薄いので気をつけましょう。
二次試験の内容は以下のとおり。
- 個人面接
- 模擬授業
論文試験- 実技試験
個人面接
事前に提出する面接カードにそって、自己PRや志望動機などを問われる面接試験です。
試験時間 | 25分 |
面接官 | 2人 |
配点 | 100点満点(A~Eの7段階で評価) |
▼こんな質問が聞かれました▼
-過去問チャレンジ-
- 緊張していますか。
- 教師を目指す理由はなんですか。
- なぜ、横浜市を志望するのですか。
- 神奈川県でなく、横浜市を志望する理由を教えてください。
- 今までの部活動歴を教えてください。
- 教育実習の感想を教えてください。
- 小学校の良さを教えてください。
- 最近気になったニュースを教えてください。
- 教育実習で褒められたことはありますか。
- 大学で心に残った出来事はありますか。
面接を苦手とする人は多いです。しかし、合格するには避けては通れません。
面接は練習量に比例して徐々に上達するので、苦手意識が少しでもある人は早めに準備してください。
面接練習をすることで、
- 自分の長所や短所
- なぜ教員になりたいのか
- 教員になって何がしたいのか
といった部分を改めて確認できます。自分と向き合う良い機会なので、時間をかけてじっくり取り組んでいきましょう。
なお、横浜市教員採用試験の個人面接については、以下の記事で過去の質問などをまとめています。

模擬授業
与えられたテーマをもとにして、実際の授業風景を披露する人物試験です。
試験時間 | 12分(構成5分+実演7分) |
面接官 | 2人 |
課題 | 当日指定される |
評価基準 | 指導力・表現力 姿勢・態度 |
配点 | 100点満点 |
▼こんな課題が出ました▼
-過去問チャレンジ-
小学校 | 「言語活動」「自然災害」「友情」 |
中高 | (社会科)「国会」「日清・日露戦争」「挑戦」 (数学科)「乗法と除法」「累積度数」「人権尊重」 |
特別支援 学校 | 「園芸」「安全」「年賀状」 |
養護教諭 | 「病気の予防」「目の病気」「心の健康」 |
塾や予備校のようなやや強引な展開で授業を進める人もいますが、学校での授業では、子供とのやり取り・掛け合いが非常に重要。
発問や質問を重ねて、クラス全体で授業を「つくっていく」ことを意識して準備しましょう。
なお、横浜市教員採用試験の模擬授業については以下の記事でも傾向などを解説しています。

実技試験
教科・科目に関する実践力を備えているのか評価する試験です。
以下の校種・教科を対象に実施されます。
▼こんな問題が出ました▼
-過去問チャレンジ-

何ができて、できていないのかを早めに把握するようにしましょう。そのうえで出来るように少しずつ技能を磨いていくことが最適解です。
なお、内容に沿って完璧にできることにくわえて、熱意や意欲、態度なども評価対象。
そのため、実際の試験では面接と同じように楽しくできるように練習してください。
横浜市教員採用試験の試験内容まとめ
今回は横浜市教員採用試験の一次試験と二次試験の内容を紹介しました。
試験=ペーパーテストと思う人は多いですが、教員になるための就職試験です。なので、面接や模擬授業などの幅広い試験が課されています。
再度、試験内容をまとめます。
このとおり多いです。
やみくもに対策するのではなく、きちんと傾向を理解してから進めてください。
この記事が少しでもお役に立てたら幸いです。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!