【出題傾向が大事】東京都教員採用試験の教職教養を効率よく勉強する手順

東京都教員採用試験の教職教養

本記事は、東京都・・・教員採用試験を受験する方向けの記事です。

  • 教職教養の出題傾向は?
  • 教職教養はどんな試験なの?
  • 教職教養はどうやって勉強すればいいの?

このような悩みを解決します!

勉強を始めたものの、「結局、何から始めればいいの?」と行き詰っている受験者は多いです。

こうなってしまう原因は、出題傾向をきちんと理解していないまま(したつもりで)勉強しようとしているからです。

出題傾向を理解して勉強すれば、

  • どの科目がよく出て、
  • 必要ない分野はどこなのか

を、簡単に判断できます。逆にいえば、何も知らないまま適当に勉強するから悩んじゃうんですよね…。

そこで本記事では、これから教職教養の勉強を始めようとしている方や勉強が苦手な方向けに教職教養の攻略方法を解説します。

時間を無駄にしないためにも、闇雲に勉強を進めていくのではなく出題傾向を理解して始めましょう。

この記事のコンテンツ

【東京都教員採用試験】教職教養の試験科目と傾向

教職教養とは、教員として働く上で必要となる学習指導要領や法令などの教師力を測る「教職科目」についての筆記試験です。

試験時間60分
問題数25問(必答)
※一部の問題(2問だけ)を除き、全校種・教科が同じ問題に解答
出題形式択一式(マークシート方式)
配点100点満点(1問4点)

以下の5科目から出題があります。

  • 教育原理
  • 教育法規
  • 教育心理
  • 教育史
  • ローカル

なんと、東京都教員採用試験は一般教養の出題がない自治体で、『教職教養科目』と『東京都に関する出題』で構成されているんですね。

他自治体に比べると試験科目が少ないので対策しやすいですが、平均点は高くなりやすいので甘くみてはいけません。

教育原理と教育法規の攻略がカギ

科目によって配点(問題数)は異なります。すべてを勉強して中途半端になるよりも、まずは出題数の多い科目を確実に正解することが大切。

以下に科目ごとの配点(問題数)をまとめています。このデータや自分の学力を踏まえて、現実的に得点できそうな科目を選んでみましょう。

▼試験科目と出題数▼

科目202120222023
教育原理10910
教育法規999
教育心理344
教育史111
ローカル221
参考元:2020~2022年実施本試験より作成

少しでも楽に、簡単に勉強したいと思う場合、この科目選択が今後の勉強効率を大きく左右します。配点が低い教育史にどれだけ時間を使っても点数を上げることはできませんよね。

配点が高い教育原理や教育法規に重点を置き、知識をインプットしていきましょう。

なお、過去問は以下の記事でまとめています。確認したい人は参考にしてください。

【東京都教員採用試験】教職教養を効率よく勉強する手順

東京都教員採用試験の教職教養は範囲が広範なので、適当に勉強することはNGです。

勉強するときは以下の手順で進めることをオススメします。

  1. 出題傾向を理解する
  2. 問題集→参考書の順番で勉強する
  3. 復習を意識して進める

出題傾向を理解する

東京都の教採志望者に指導していて思うのは、的外れな(悪くいうとデタラメに)勉強をしてしまっている人が相当多いということです。

具体的には、得点源にすべき科目を捨てたり、逆にまったく出ない科目に時間を使ったりといった、合格から遠ざかる勉強(=間違った努力)をしてしまっているんですよね…。

このような間違った努力をしてしまうのは、出題傾向を理解しきれていないまま(または理解したつもりで)さまざまな科目・分野を勉強しているから、というのが主な原因です。

出題範囲を理解して勉強すれば、

  • どの科目がよく出て、
  • 必要ない分野はどこなのか

を、簡単に判断できます。何から勉強すればいいかわかったほうが勉強できますよね。

なので、必ず出題傾向を押さえてから勉強しましょう。

なお、出題傾向を知る方法を後述しているので参考にしてください。

問題集→参考書の順番で勉強する

理由は単純で、参考書から読んでいたら絶対に間に合わないからです。また、活字だけの本では、どこがどういう形式で問われるのか判断できません。重要な部分の検討もつかないんですよね。

その点、問題集は必要な知識を実践的な形でインプットできるので記憶にも残りやすいです。

参考書は問題集の解答を読むとき、「参考として正解にたどり着くために必要な知識やその周辺部分を読む」という使い方をしましょう。

なお、オススメの対策本は、東京アカデミーの「オープンセサミシリーズ」です。

オープンセサミシリーズ

問題集かノートを主軸にインプットし、周辺知識を参考書で補填するという使い方が最強

たまに参考書だけ、問題集だけ、ノートだけで勉強している人もいますが、落ちる人の典型なので注意してください。

【CHECK】最初から最後まで手をつけない

どの科目も全範囲から出題はありません。

たとえば、

▼教育原理の分野と出題率▼

  • 教育の基本概念:0%
  • 教授・学習理論:0%
  • 学習指導要領:100%
  • 道徳教育:0%
  • 特別活動:0%
  • 生徒指導:80%
  • 特別支援教育:100%
  • キャリア教育:0%

といった具合に、分野によって出る・出ないがあるのです。

勉強ができない、苦手な人ほど、何度も何度も最初から最後まで勉強していますが、出ない部分にまで時間を使うのは無駄じゃないですか?

試験科目・範囲が膨大だからこそ、出題傾向を理解して、どの科目・範囲から勉強するのかという戦略を練ることが大事です!

なお、オープンセサミに対応した出題傾向表を以下のnoteで公開しているので活用してください。

復習を意識して進める

また、勉強において重要なのは先に進むことよりもどれだけ復習をしたかということです。

僕の経験上、どれだけ勉強量を増やしても復習に時間をかけていないと覚えることはできません。僕も勉強時間の7割ぐらいを復習に充てていました。

復習のタイミングは一概ではありませんが、僕は勉強した箇所は3日連続で見るというルールで覚えていきました。要するにその日に解いた問題は短いスパンで3回見るというものです。

参考)復習のタイミング

1日目1〜10ページをやる
2日目1〜10ページを見直して、11〜20ページをやる
3日目1〜20ページを見直して、21〜30ページをやる…

とくに重要なのが翌日の復習。これをしないだけで一気に知識の定着が悪くなります。記憶の法則で有名なエビングハウスの忘却曲線でも人間の記憶力は翌日にガタ落ちすることが立証されていますからね。

最初のうちはけっこうシンドイですが、1カ月ほど続けてみれば結果が見えてくるので、復習メインを意識して勉強していきましょう。

【東京都教員採用試験】教職教養の出題傾向を知る方法

ここでは、教職教養の出題傾向を知る方法を3つ紹介します。

  1. 自力で分析する
  2. 過去問シリーズを使う
  3. noteを活用する

自力で分析する

東京都教員採用試験の過去問はホームページで公開されています。

それを使いながら、自分が使う教材に合わせて自力で出題傾向表を作成します。

メリットデメリット
費用が抑えられる(無料)
手取り早く過去問を入手できる
自力で分析する手間がかかる
初心者には難しい
分析できる年数が少ない
誤った分析をしてしまうリスク

過去問は無料でダウンロードできるので負担は少ないです。しかし、5年分ぐらいしか分析できません。出題傾向を理解するには不十分です。

また、科目知識のない初心者が傾向分析しようとすれば、「この問題は学習指導要領かな?道徳教育かな?」と、間違って分類してしまう危険性があります。

ある程度、知識がある人ならいいかもですが、何から勉強すればいいの?と悩んでいる人にはキツイかもですね。

過去問シリーズを使う

協同出版の書籍「東京都の教員採用試験「過去問」シリーズ」の冒頭に過去5年分の出題一覧表が付いています。

これを使えば出題傾向を把握することができます。

メリットデメリット
過去5年間の出題傾向がわかる
問題と解説が手に入る
費用が安い(1,780円)
インプット用の参考書・問題集が別途必要
在庫が少ない(すぐ売り切れる)

出題傾向や出題形式、レベルを知る意味では最適の1冊ですが、直接これを使って勉強はできません。

なぜなら、出題一覧表に対応する参考書・問題集がないからです。

簡単にいうと、あなたが使おうと思っている参考書の目次と出題一覧表がリンクしていないので、どこを勉強すればいいのか悩むってこと。

つまり出題傾向はある程度わかるけど、使う参考書に合わせてカスタマイズするというワンクッションが必要なので、直接的に勉強ができない点は欠点と言わざるを得ません。

同シリーズには参考書もあります。しかし、文章の羅列になっているので覚えるのに適していません。学校の教科書を読み込んで覚える感じなので、時間をかけたわりに記憶には残らないですね・・・。

noteを活用する

オープンセサミシリーズ(参考書、問題集、ノート)」を使って勉強している(勉強する)人にオススメの方法です。

過去10年間(2013~2022年実施)の出題を科目別・分野別に分類して、オリジナルの出題傾向表をnoteで公開しています。

メリットデメリット
過去10年間の出題傾向が丸わかり
分析済みのデータが入手できる
誤った分析をしてしまうリスクが少ない
費用が抑えられる(1,480円)
使う問題集が限定的
完璧主義の人には不要

オープンセサミシリーズを使えば目次と出題分野がリンクしているので並行学習が可能です。

出題傾向表を見て、繰り返し出題されている科目・分野から勉強すればOK。逆に出題がない分野は見る必要すらないので、「どこを勉強すればいいんだろう…」と悩む心配がありません。

使う(使おうと思っている)参考書がオープンセサミシリーズでない場合は効果をフル活用できませんが、効率よく勉強を進めたい方はぜひ役立ててほしいです。

詳しくは以下の記事で解説しています。

【東京都教員採用試験】教職教養の傾向と対策まとめ

今回は東京都教員採用試験の教職教養について傾向と勉強方法を解説しました。

僕が東京都志望者の相談を受けていて思うのは、適当に勉強をしてしまっている人が相当多いということです。

どんな勉強でもそうですが、どれだけ時間をかけて努力したとしても、それが間違った方法であれば意味がありません。

とくに教職教養は未知な部分が多いので、はじめて受験する方であればこそ、正しい勉強方法を知り、効率よく勉強していくことが大切です。

まずは出題傾向の理解、そこから始めていきましょう!

東京都教員採用試験の教職教養

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この記事を書いた人

ふくながのアバター ふくなが 編集長

教員採用試験の指導歴13年目(2022年4月1日時点)、情報メディア「教採ギルド」のほか「教採データベース」「教採ガイド」の運営・編集を担当しています。データ分析や情報配信が得意な人。

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