本記事は、東京都教員採用試験を受験する方向けの記事です。
- 個人面接はどんな傾向なの?
- 個人面接に受かる人(落ちる)の特徴は?
- 個人面接で何が質問されるの?
このような悩みを解決します!
どんなに頑張って一次試験を突破しても、個人面接で高評価をとらないことには最終合格できません。
とはいえ、面接対策をしようと思うものの、「結局、何から始めればいいのかわからない」と思っている人も多いことでしょう。実際に僕も面接対策には頭を抱えましたからね……。
そこで本記事では、個人面接の傾向や過去の質問、面接で受かる人の特徴まで解説しています。
本記事を参考にして、面接で落ちないように準備をはじめましょう。
なお、個人面接の資料「面接票」は以下の記事で解説しています。

東京都教員採用試験 個人面接の傾向
個人面接では1人の受験者に対して、集中してチェックできるため、面接官は様々な観点から評価することができます。
グループ面接とは違い、受験者は自分一人だけなので緊張しやすい形式ですが、他の受験者がいないことから集中でき、自分をアピールしやすいという利点があります。
ここでは、個人面接の傾向を3つ紹介します。
- 面接票が大事
- 場面指導がある
- 試験時間は長い
面接票が大事
面接票(面接カード)とは、面接で使用される資料のことです。氏名や学歴などの基本情報にくわえ、志望動機や自己PRなどを記入して提出します。
面接カードの役割は、採用者が「受験者はどんな人物なのか?」を見極めるための資料なので、わかりやすくアピールできる内容を作成しなくてはいけません。
提出した面接票をもとに過去の経歴や経験、志望動機や今後の抱負など幅広く質問されるので、きちんと作成しましょう。
場面指導がある
自己PRや志望動機といった一般質問のほかに場面指導があります。
- 場面指導ってなに?
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教育現場で起こりうる事例について、実際に指導風景を見せる試験のこと。
▼こんな質問が出ています▼
個人的な感覚として1番ウエイトが高いのは場面指導部分です。
とくに講師経験者や社会人経験者はより深く聞かれる可能性があるので、しっかり対策しておくことが大切。
面接時間は長め
1人あたり30分程度です。
一般的な面接時間は15〜20分なので、面接時間は長いといえるでしょう。
早く終わったら落ちる?
面接時間がたとえ20分程度と短かった場合でも、不合格だと決めつける必要はありません。
短すぎるから不合格とは限らず、採用側の事情で短い時間しかとれないときや、すでに結果が見えているときは、短い時間でも合格の場合があります。
限られた時間であってもしっかりと自己アピールができていれば、採用されることも十分考えられるので安心して臨みましょう。
東京都教員採用試験 個人面接の過去問(質問内容)
受験者が面接試験で最も気になるのは「面接で何を質問されるのか」ではないでしょうか。
何を聞かれるのかがあらかじめわかっていれば、事前に備えることができます。一方で、何を聞かれるのかが不明瞭では、準備のしようがありませんからね。
東京都では、面接票に基づく質問にくわえて、単元指導計画や場面指導についても問われています。
ここでは、過去の面接試験で具体的に聞かれた質問をまとめています。自分なりの回答を練って対策をはじめましょう!
過去に聞かれた質問
- 教師を志望した理由は何ですか。
- 集団討論の出来はどうでしたか。
- 教師はいつから目指していますか。
- 得意分野は何ですか。
- 指導できる部活はありますか。
- 経験したことがない部活動の担当をお願いされたらどうしますか。
- 今までの経験で一番成果を上げた話をしてください。
- 東京都が求める教員像を知っていますか。
- コロナのなかどうやって生活していましたか。
- 子どもたちにどうやって成功体験を積ませていきますか。
- 東京都と他府県で違う点は何がありますか。
- 保護者対応で不安なことはありますか。
- 保護者との信頼関係をつくるうえで大切にしたいことは何ですか。
- モンスターペアレントといわれる保護者がいた場合,どのように対応しますか。
単元指導計画(学習指導案)に関する質問
- ICTを活用した授業は想定していますか。
- 学力が低い子供にはどう接しますか。
- この単元指導計画で何を学ばせたいですか。
- この単元でICTを活用するならどこですか。
- この単元で注意する部分はどこですか。
- この単元の次は何をやりますか。
- 今後の授業計画を簡単にいってください。
- 授業が終わったあとに気を付けることはありますか。
- 単元指導計画を作るうえで、この単元にした理由と教材名は何ですか。
- 担当教科の目標に即して、選んだ単元を説明してください
場面指導に関する質問
- あなたが担当している部活動がうるさいと地域住民からクレームがあったらどう対応しますか。
- あなたの隣のクラスがとても汚れています。どう対応しますか。
- ある生徒から相談を受けました。その子の手首にはリストカットの後があります。どう対応しますか。
- いじめの加害生徒へどのように対応しますか。
- いじめの加害生徒への保護者へどのように対応しますか。その際、配慮することは何ですか。
- 遠足のグループ決めで、友達と同じグループになれなかったから行きたくないと言っている子供にどう対応しますか。
- クラスで盗難があったらどう対応しますか。
- クラスの子が虐待されているたらどう対応しますか。
- クラスの様子が分からないという親にどう対応しますか。
- グループワークで積極的になれない子へどのように支援しますか。
この他にも、過去に聞かれた質問や回答例などを以下の記事で集約しています。
東京都教員採用試験の個人面接で受かる人の特徴
結論からいうと、面接で受かる人は以下に当てはまる人です。
- 印象がいい(笑顔、元気、熱い)
- 将来性や伸びしろがある
- 教員としての適性が感じられる
面接となれば、「自慢できるエピソードがないとダメだ」とか「全国大会で優勝できるくらいの実績が必要」みたいな内容に拘わりがちですが、話の内容よりも印象(雰囲気)が重要なんですよね。
もしあなたが面接官だとして、言っていることは素晴らしいのに、目線を合わせずボソボソ話したり、覚えた回答を棒読みしたりする受験者がいたらどう感じますか?採用したいと思います?
僕なら、その受験者が筆記試験で満点でも、留学経験や難関資格をたくさん持っていても、そんな人を採用したいとは思いません。
それよりも、誇れるような経験はしていないけど、一生懸命に嚙みながらも大きな声で明るく、自分の言葉で話している人を採用したいですよね。
なので、面接で受かりたいなら話す内容ばかりに時間をかけるのではなく、どういう振る舞い、話し方をすれば受け入れてもらえるのかにも時間を使ってください。
当然、そういった部分は1人では判断できません。必ず第三者に協力してもらうことが面接で受かるポイントと言えるでしょう。
東京都教員採用試験 個人面接で落ちないために必要なこと
本記事は東京都教員採用試験の個人面接における傾向や過去問をまとめていました。
個人面接は筆記試験に比べて不透明な部分が多く、努力が直結しない試験です。そのため、対策方法がわからずに後回しにしてしまい、結果として不合格になる人が後を絶ちません。
まずは、面接の軸となる「自己分析(自己PR・志望動機)」をきちんと行いましょう。そのうえで過去質問をもとに自分オリジナルの回答を練っていく。
そして第三者にきちんと伝わるかどうか、話し方はおかしくないか、表情や態度は大丈夫かなどを確認しながら練習していけば、面接試験は考えているより簡単に行えますよ。
面接対策は筆記試験よりもやることが多く、かなり時間が必要です。できるだけ早めに手をつけて攻略していきましょう!

