教員採用試験は自治体によって試験内容が異なります。
そのため、教員採用試験全般の内容を鵜呑みにして対策することはNGです。一般的には必要な試験種目でも、愛知県では必要ないってことがあるんですよね。
そこで本記事では、これから対策を始める方向けに愛知県教員採用試験の内容や傾向を解説します。
\ 愛知県の試験内容はこんな感じ /
一次試験 | 教職・一般教養 |
専門教科 | |
小論文 | |
二次試験 | 個人面接・場面指導 |
実技試験 |

【愛知県教員採用試験】一次試験の内容は?
一次試験は筆記試験がメインになっています。
「教員採用試験=人物重視」という傾向にありますが、対策の大半を勉強に充てなければなりません。試験科目を的確に捉え、出題傾向をつかんで対策しましょう。
一次試験の内容は以下のとおり。
- 教職・一般教養
- 専門教科
- 小論文
教職・一般教養
学習指導要領や教育に関する法律などの教師力を測る「教職科目」と、高校までに習った基礎学力を測る「一般教養科目」で構成される筆記試験です。
全校種・教科が同じ問題を解きます。
試験時間 | 60分 |
問題数 | 30問(必答) |
出題形式 | 択一式(マークシート方式) |
試験科目 | 教育原理(教育時事を含む) 教育法規 教育心理 教育史 人文(国語、英語、音楽、美術、保体) 社会(日本史、地理、政治、経済) 自然(数学、物理、化学、生物、地学) |
配点 | 100点満点 |
要は科目の多い大学入学共通テスト(旧センター試験)のようなもので、その多くが大学の教職課程や高校までに学んだ内容です。
▼こんな問題が出ました▼
-過去問チャレンジ-


教職教養・一般教養は科目・範囲が膨大なので、どの科目・分野が多くでるのか、どこが苦手なのか、出題傾向を理解したうえで勉強することがポイントです。
また、愛知県の教育に関する問題や教育時事(学校教育の変化や教育関連のニュースのこと)に関する問題もあります。

そのため、愛知県教育委員会や文部科学省のホームページを見たり、新聞を読んだりして、普段の生活から情報収集をしておきましょう。
なお、愛知県教員採用試験の教職・一般教養について以下の記事で出題傾向や勉強方法を解説しています。

教科専門試験
志望する校種・教科の専門知識や学習指導要領の理解度を測る択一式の筆記試験です。
試験時間 | 60分 |
問題数 | 教科・科目による |
出題形式 | 択一式 |
配点 | 100点 |
▼こんな問題が出ました▼
-過去問チャレンジ-


問題レベルは高校~共通テスト(旧センター試験)ぐらいなので、今まできちんと勉強してきた人からすれば難度は高くありません。
しかし、試験時間に対する問題数が多いため、速く解答する力が必要です。
まずは志望する校種・教科の過去問を解いてみて、現在の実力を確認しましょう。そうしないと、何を対策すればいいか判断できません。
- 5割以下:基礎がないので中学受験レベルから勉強しなおす
- 7割以下:高校~大学受験レベルで力をつける
- 7割以上:全国の過去問を解いて知識の定着や弱点克服
こんな感じで考えるといいですよ。
小論文
教育テーマについて、社会的背景や自分の教育観を盛り込んで論じる記述式の試験です。
試験時間 | 60分 |
文字数 | 900字 |
問題数 | 1題 (全校種共通のテーマ) |
評価基準 | 教育に対する見識をもち、現実に対する認識は適切であるか。 教育に対する意欲は十分であるか。 教師として現実に立脚した展望をもっているか。 出題の意図を的確にとらえ、論旨が一貫しているか。 文章表記は適切であるか。 |
配点 | A~Eの5段階評価 ※2023年度から一次試験で採点 |
▼こんな問題が出ました▼
-過去問チャレンジ-
小論文は教職教養や専門教養と違い解答がないので対策しにくいです。
自分では文章が書けると思っていても、意外に書けなかったり、書けた(気になった)としても課題に対してまったく十分な解答にはならないことはよくあるんですよね。
毎年、小論文で評価がもらえずに不合格となる受験者は多いので早めに準備をしてください。
なお、愛知県教員採用試験の小論文については以下の記事でテーマや傾向をまとめています。

【愛知県教員採用試験】二次試験の内容は?
二次試験は人物試験です。教採=面接重視なので、面接試験でどれだけ点数を稼ぐかが最終合否に大きく関わってきます。
努力に比例して成果が見える一次試験とは違い、面接試験は質の高い練習が必要です。適当にダラダラ練習しても効果は薄いので気をつけましょう。
二次試験の内容は以下のとおり。
- 個人面接
- 実技試験
個人面接
事前に提出する自己アピール書にそって、自己PRや志望動機などを問われる面接試験です。また、場面指導も行われます。
試験時間 | 20分 |
特徴 | 一人2回の面接を実施 |
内容 | ①志望動機、場面指導、教職関連等 ②自己PR、仕事意識等 |
面接カード | あり ※一次試験で提出 |
配点(評価) | A~Eの5段階 |
▼こんな質問が聞かれました▼
-過去問チャレンジ-
- 教員になりたいと思ったきっかけは何ですか。
- どういう教員になりますか。
- 理想の教員像を教えてください。
- 理想の教員になるために頑張っていることはありますか。
- 目標とされる教員になるために、どんなことに気を付けたいですか。
- 長所と短所は何ですか。
- 長所をどう教育に活かしますか。
- 明るい職場であるために必要なことは何だと思いますか。
- 保護者との信頼関係を築くために必要なことは何だと思いますか。
- 不登校の子にどう対応しますか。
- 反抗する子供にはどう対応しますか。
- いじめを予防する策はありますか。
▼場面指導のテーマ▼
- ある一人の子が守らずにマスクを付けていません。それを見た子が不満に思っています。あなたはどのようにクラス全体に指導しますか。
- 明日,転校生が来ます。その子はしばらく車いすで生活しています。あなたは前日,学級にどのように話しますか。
- 教科担任の授業が成り立ちません。B君が原因で,まわりがつられてしまっています。クラス全体にどのように指導しますか。
面接を苦手とする人は多いです。しかし、合格するには避けては通れません。
面接は練習量に比例して徐々に上達するので、苦手意識が少しでもある人は早めに準備してください。
面接練習をすることで、
- 自分の長所や短所
- なぜ教員になりたいのか
- 教員になって何がしたいのか
といった部分を改めて確認できます。自分と向き合う良い機会なので、時間をかけてじっくり取り組んでいきましょう。
なお、愛知県教員採用試験の個人面接については、以下の記事で過去の質問などをまとめています。

実技試験
教科・科目に関する実践力を備えているのか評価する試験です。
以下の校種・教科を対象に実施されます。
- 中学校(音楽、美術、保健体育、英語)
- 高校(音楽、美術、家庭、保健体育、英語、工業、農業)
何ができて、できていないのかを早めに把握するようにしましょう。そのうえで出来るように少しずつ技能を磨いていくことが最適解です。
なお、課題に沿って完璧にできることにくわえて、熱意や意欲、態度なども評価対象。
そのため、実際の試験では面接と同じように楽しくできるように練習してください。
以上が愛知県教員採用試験の内容です。
愛知県教員採用試験の試験内容まとめ
今回は愛知県教員採用試験の一次試験と二次試験の内容を紹介しました。
試験=ペーパーテストと思う人は多いですが、教員になるための就職試験です。なので、面接や実技試験などの幅広い試験が課されています。
再度、試験内容をまとめます。
このとおり多いです。
やみくもに対策するのではなく、きちんと傾向を理解してから進めてください。
この記事が少しでもお役に立てたら幸いです。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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