教員採用試験は自治体によって試験内容が異なります。
そのため、教員採用試験全般の内容を鵜呑みにして対策することはNGです。一般的には必要な試験種目でも、福岡県では必要ないってことがあるんですよね。
そこで本記事では、これから対策を始める方向けに福岡県教員採用試験の内容や傾向を解説します。
\ 福岡県教採の試験内容はこんな感じ /

福岡県教員採用試験の一次試験はどんな内容なの?
一次試験は筆記試験がメインになっています。
「教員採用試験=人物重視」という傾向にありますが、対策の大半を勉強に充てなければなりません。試験科目を的確に捉え、出題傾向をつかんで対策しましょう。
一次試験の内容は以下のとおり。
- 一般教養・教職教養
- 専門教科
- 実技試験
一般教養・教職教養
一般教養・教職教養の内容は大きく2つに分類されます。
1つは教師として働く上で必要となる学習指導要領や法令などの教師力を測る「教職科目」、もう一つは、高校までに習った基礎学力を測る「一般教養科目」です。
▼一般教養の傾向▼
試験時間 | 50分 |
問題数 | 25問(必答) |
出題形式 | 択一式(マークシート方式) |
試験科目 | 教育原理(教育時事を含む) 教育法規 教育心理 人文科学 社会科学 自然科学 |
配点 | 50点満点 |
要は科目の多い大学入学共通テスト(旧センター試験)のようなもので、その多くが大学の教職課程や高校までに学んだ内容です。
▼こんな問題が出ました▼
-過去問チャレンジ-


一度は勉強したことがある科目ばかりなので馴染みはあると思います。しかし…出題範囲がとても広いので、どの分野が多くでるのか、どの分野は苦手なのか、出題傾向を理解したうえで勉強することがポイントです。
また、教育時事(教育関連のニュースのこと)に関する問題もあります。
そのため、文部科学省のホームページを見たり、新聞を読んだりして、普段の生活から情報収集をしておきましょう。
なお、福岡県教員採用試験の一般教養について以下の記事で出題傾向や勉強方法を解説しています。

専門教科
志望する校種・教科の専門知識や学習指導要領の理解度を測る択一式の筆記試験です。
▼教科専門の傾向▼
試験時間 | 80分 |
問題数 | 教科・科目による |
出題形式 | 択一式、記述式 |
配点 | 150点 |
問題レベルは高校~共通テスト(旧センター試験)ぐらいなので、今まできちんと勉強してきた人からすれば難度は高くありません。
▼こんな問題が出ました▼
-過去問チャレンジ-


しかし、一部の問題は記述式になっているので正確な知識が必要です。
まずは志望する校種・教科の過去問を解いてみて、現在の実力を確認しましょう。そうしないと、何を対策すればいいか判断できません。
- 5割以下:基礎がないので中学受験レベルから勉強しなおす
- 7割以下:高校~大学受験レベルで力をつける
- 7割以上:全国の過去問を解いて知識の定着や弱点克服
こんな感じで考えるといいですよ。
実技試験
教科・科目に関する実践力を備えているのか評価する試験です。
以下の校種・教科を対象に実施されます。
何ができて、できていないのかを早めに把握するようにしましょう。そのうえで出来るように少しずつ技能を磨いていくことが最適解です。
なお、課題に沿って完璧にできることにくわえて、熱意や意欲、態度なども評価対象。
そのため、実際の試験では面接と同じように楽しくできるように練習してください。
福岡県教員採用試験の二次試験はどんな内容なの?
二次試験は人物試験です。
教採=面接重視なので、面接試験でどれだけ点数を稼ぐかが最終合否に大きく関わってきます。
努力に比例して成果が見える一次試験とは違い、面接試験は質の高い練習が必要です。適当にダラダラ練習しても効果は薄いので気をつけましょう。
二次試験の内容は以下のとおり。
- 個人面接
- 模擬授業
- 実技試験
個人面接
事前に提出する自己PR用紙にそって、自己PRや志望動機などを問われる面接試験です。
試験時間 | 20分程度 |
面接官 | 3人 |
質問内容 | ①志望動機、教職関連 ②自己PR、仕事意識 ③模擬授業 |
評価基準 | 態度 表現力 コミュニケーション能力 積極性 社会性 |
配点(評価) | A~Eの5段階 |
▼こんな質問が聞かれました▼
-過去問チャレンジ-
- 長所について、どう教育に活かしますか。
- 自己啓発していることはありますか。
- ボランティア活動では、何をしていましたか。
- 教師を目指したきっかけは何ですか。
- もし不合格だったら、講師をしますか。
- 福岡県を志望する理由は何ですか。
面接を苦手とする人は多いです。しかし、合格するには避けては通れません。
面接は練習量に比例して徐々に上達するので、苦手意識が少しでもある人は早めに準備してください。
面接練習をすることで、
- 自分の長所や短所
- なぜ教員になりたいのか
- 教員になって何がしたいのか
といった部分を改めて確認できます。自分と向き合う良い機会なので、時間をかけてじっくり取り組んでいきましょう。
なお、福岡県教員採用試験の個人面接については、以下の記事で過去の質問などをまとめています。

模擬授業
志望教科の知識を披露するのではなく、校内で想定される様々な問題が示されるので、それに対する指導を展開する内容です。
試験時間 | 25分 ※構想含む |
テーマ | 試験日に提示 |
面接官 | 3人 |
評価観点 | 話し方 指導力 説得力 |
配点(評価) | A~Dの4段階評価 |
▼こんなテーマが出ました▼
-過去問チャレンジ-
あなたは,3年生の担任をしています。あなたの学校では,清掃で使用するために児童が持参している雑巾を,各学級前の廊下にある雑巾かけにかけておくことになっていますが,最近,そのかけ方が乱雑になっています。学級活動の時間の最初に,このことが問題であることを児童に意識させるとともに,身の回りの整理整頓に心がけることの大切さについて考えることができるように,児童に対して話をしてください。
面接官を児童・生徒に見立てて自分のイメージで授業します。
児童・生徒役がいないので、自分の想定通りに進めることができるため準備さえしておけばスムーズに行うことができますが、面接官はほとんど反応しないため、やりにくく緊張感も増しやすくなります。
とくに指導経験がない受験者だと、実際のテンポ・展開とはかけ離れたものになっても気づきにくい点が難しいといえるでしょう。
なお、福岡県教員採用試験の模擬授業については、以下の記事で過去の質問などをまとめています。

実技試験
教科・科目に関する実践力を備えているのか評価する試験です。
以下の校種・教科を対象に実施されます。
- 小学校
- 中学校(理科、技術、家庭、保健体育)
- 高校(理科、保健体育、書道、家庭、工業)
- 養護教諭
何ができて、できていないのかを早めに把握するようにしましょう。そのうえで出来るように少しずつ技能を磨いていくことが最適解です。
なお、課題に沿って完璧にできることにくわえて、熱意や意欲、態度なども評価対象。
そのため、実際の試験では面接と同じように楽しくできるように練習してください。
以上が福岡県教員採用試験の内容です。
福岡県教員採用試験の試験内容まとめ
今回は福岡県教員採用試験の一次試験と二次試験の内容を紹介しました。
試験=ペーパーテストと思う人は多いですが、教員になるための就職試験です。なので、面接や実技試験などの幅広い試験が課されています。
再度、試験内容をまとめます。
このとおり多いです。
やみくもに対策するのではなく、きちんと傾向を理解してから進めてください。
この記事が少しでもお役に立てたら幸いです。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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