埼玉県教員採用試験の内容は?一次・二次試験の内容や傾向を徹底解説

埼玉県教員採用試験の試験内容(一次・二次試験)

教員採用試験は自治体によって試験内容が異なります。

そのため、教員採用試験全般の内容を鵜呑みにして対策することはNGです。一般的には必要な試験種目でも、埼玉県では必要ないってことがあるんですよね。

そこで本記事では、これから対策を始める方向け埼玉県・・・教員採用試験の内容や傾向を解説します。

この記事のコンテンツ

【埼玉県教員採用試験】一次試験の内容は?

一次試験は筆記試験がメインになっています。

「教員採用試験=人物重視」という傾向にありますが、対策の大半を勉強に充てなければなりません。試験科目を的確に捉え、出題傾向をつかんで対策しましょう。

一次試験の内容は以下のとおり。

  • 教職教養・一般教養
  • 専門教科

教職教養・一般教養

学習指導要領や教育に関する法律などの教師力を測る「教職科目」と、高校までに習った基礎学力を測る「一般教養科目」で構成される筆記試験です。

全校種・教科が同じ問題を解きます。

試験時間60分
問題数44問(必答)
出題形式択一式(マークシート方式)
試験科目教育原理(教育時事を含む)
教育法規
教育心理
教育史
人文(国語、英語、音楽、美術、保体)
社会(日本史、地理、政治、経済)
自然(数学、物理、化学、生物、地学)
配点100点満点
2021~2023年度のデータ

要は科目の多い大学入学共通テスト(旧センター試験)のようなもので、その多くが大学の教職課程や高校までに学んだ内容です。

▼こんな問題が出ました▼
-過去問チャレンジ-

埼玉県教員採用試験の問題(教職教養)
教職教養の問題
埼玉県教員採用試験の問題(一般教養)
一般教養の問題

教職教養・一般教養は科目・範囲が膨大なので、どの科目・分野が多くでるのか、どこが苦手なのか、出題傾向を理解したうえで勉強することがポイントです。

また、教育時事(学校教育の変化や教育関連のニュースのこと)に関する問題もあります。そのため、文部科学省のホームページを見たり、新聞を読んだりして、普段の生活から情報収集をしておきましょう。

なお、埼玉県教員採用試験の教職・一般教養について以下の記事で出題傾向や勉強方法を解説しています。

教科専門試験

志望する校種・教科の専門知識や学習指導要領の理解度を測る択一式の筆記試験です。

試験時間60分
問題数教科・科目による
出題形式択一式
配点100点                   

▼こんな問題が出ました▼
-過去問チャレンジ-

埼玉県教員採用試験の問題(専門国語)
中高国語の問題
埼玉県教員採用試験の問題(養護教諭)
養護教諭の問題

問題レベルは高校~共通テスト(旧センター試験)ぐらいなので、今まできちんと勉強してきた人からすれば難度は高くありません。

しかし、試験時間に対する問題数が多いため、速く解答する力が必要です。

まずは志望する校種・教科の過去問を解いてみて、現在の実力を確認しましょう。そうしないと、何を対策すればいいか判断できません。

  • 5割以下:基礎がないので中学受験レベルから勉強しなおす
  • 7割以下:高校~大学受験レベルで力をつける
  • 7割以上:全国の過去問を解いて知識の定着や弱点克服

こんな感じで考えるといいですよ。

【埼玉県教員採用試験】二次試験の内容は?

二次試験は人物試験です。教採=面接重視なので、面接試験でどれだけ点数を稼ぐかが最終合否に大きく関わってきます

努力に比例して成果が見える一次試験とは違い、面接試験は質の高い練習が必要です。適当にダラダラ練習しても効果は薄いので気をつけましょう。

二次試験の内容は以下のとおり。

  • 小論文
  • 個人面接
  • 集団面接
  • 集団討論
  • 実技試験

小論文

教育テーマについて、社会的背景や自分の教育観を盛り込んで論じる記述式の試験です。

試験時間60分
文字数800字
問題数1題
評価基準論題の理解
教育実践についての自分の考え
構成・表現等
配点50点満点

▼こんな問題が出ました▼
-過去問チャレンジ-

埼玉県教員採用試験の問題(小論文)

小論文は教職教養や専門教養と違い解答がないので対策しにくいです。

自分では文章が書けると思っていても、意外に書けなかったり、書けた(気になった)としても課題に対してまったく十分な解答にはならないことはよくあるんですよね。

毎年、小論文で評価がもらえずに不合格となる受験者は多いので早めに準備をしてください。

小論文の過去問や対策方法は以下の記事を参考にしてください。

なお、埼玉県教員採用試験の小論文については以下の記事でテーマや傾向をまとめています。

個人面接

事前に提出する志願書にそって、自己PRや志望動機などを問われる面接試験です。また、場面指導も行われます(小中養栄のみ)

試験時間25分程度
内容①志望動機、教職関連等
②自己PR、仕事意識等
③場面指導
面接カードあり
※出願のときに提出する志願書
配点(評価)100点満点

▼こんな質問が聞かれました▼
-過去問チャレンジ-

  • あなたの強みをいってください。
  • 教師になるうえで、足りないことはありますか。
  • 誰にも負けないことはありますか。
  • 大学時代に頑張ったことはなんですか。
  • 教員を志望した理由を言ってください。
  • なぜ埼玉県を志望したのですか。
  • 埼玉県教育長は誰ですか。
  • 採用された場合の意気込みを言ってください。
  • 先輩教員と意見が対立したらどうしますか。
  • 保護者から子どもの成績についてクレームを受けたらどうしますか。
  • 経験のない部活動をお願いされたらどうしますか。
  • 夏休み明けに生徒が髪の毛を染めてきました。どうしますか。
  • 働き方改革をどう思いますか。
  • 体罰のニュースをどう思いますか。

▼場面指導のテーマ▼

  • あなたは小学校5年生の学級担任です。児童Gは宿題忘れが多く、理由を聞くと「宿題をやる時間がない。」と答えました。あなたは担任として、この児童Gにどのような指導をしますか。
  • あなたは中学校1年生の学級担任です。ある生徒から「生徒Cは、D先生が担当している清掃場所の当番になった時だけさぼっています。」との報告を受けました。あなたは担任として、この生徒Cにどのような指導をしますか。

面接を苦手とする人は多いです。しかし、合格するには避けては通れません。

面接は練習量に比例して徐々に上達するので、苦手意識が少しでもある人は早めに準備してください。

面接練習をすることで、

  • 自分の長所や短所
  • なぜ教員になりたいのか
  • 教員になって何がしたいのか

といった部分を改めて確認できます。自分と向き合う良い機会なので、時間をかけてじっくり取り組んでいきましょう。

なお、埼玉県教員採用試験の個人面接については、以下の記事で過去の質問などをまとめています。

集団討論

複数人の受験者同士が1つのグループになり、与えられたテーマにそって討論する(話し合う)試験です。

試験時間40分程度
人数8人程度
配点(評価)90点満点(高校・特支は80点)         

▼こんなテーマが出ました▼
-過去問チャレンジ-

あなたたちは,同じ学校に勤める教員です。あなたたちの勤める学校は,これからの社会を生き抜く子どもたちに必要なスキル等を身に付けさせるため,ICT教育に力を入れることになりました。具体的にどのような取組が考えられますか。グループとしての意見をまとめなさい。

集団討論では、自分の意見を言い、他の受験者の意見を受け入れ、それらを組み合わせて最適な解決策を見つけることが求められます。

自分一人だけが目立つのではなく、周りのメンバーと協力する姿勢で臨みましょう。

なお、埼玉県教員採用試験の集団討論については以下の記事を参考にしてください。

集団面接

複数人の受験者同士が1つのグループになり、同時に面接を受ける形式です。

※高校と特支の志望者が対象です。

試験時間30分程度
内容①志望動機、教職関連等
②自己PR、仕事意識等
配点(評価)90点満点                     

▼こんな質問が聞かれました▼
-過去問チャレンジ-

  • 受験番号と名前を言ってください。
  • 自己PRを30秒間でしてください。
  • どんな教員になりたいですか。
  • 短所は何ですか。
  • 理想の教員像とそれを実現するために努力していること
  • 最初の授業における冒頭部分を1分間でやってみてください。
  • 新人教師に期待されることは何だと思いますか。
  • 残業が発生しそうな業務がたくさんあったらどうしますか。
  • 生徒と信頼関係を築くにはどうすればいいですか。
  • 保護者からのクレームにはどのように対応しますか。
  • 夏休み前のホームルームでどのように対応しますか。
  • 最近の気になるトピックはありますか。
  • 教育問題で関心のある話はありますか。
  • 先輩教員と意見が食い違ったらどうしますか。
  • 5年後、10年後の教員ライフを教えてください。

集団面接では、同じ質問を受験者に問い、回答させることで受験者の能力や性格を多角的に分析することができます。また、個人面接とは違い相対評価になってしまう点にも注意が必要です。

なお、埼玉県教員採用試験の集団面接については以下の記事で詳しくまとめています。

実技試験

教科・科目に関する実践力を備えているのか評価する試験です。

以下の校種・教科を対象に実施されます。

  • 中学校(理科、音楽、美術、保健体育、技術、家庭、英語)
  • 高校(音楽、美術、書道、保健体育、英語

何ができて、できていないのかを早めに把握するようにしましょう。そのうえで出来るように少しずつ技能を磨いていくことが最適解です。

なお、課題に沿って完璧にできることにくわえて、熱意や意欲、態度なども評価対象

そのため、実際の試験では面接と同じように楽しくできるように練習してください。

以上が埼玉県教員採用試験の内容です。

埼玉県教員採用試験の試験内容まとめ

今回は埼玉県教員採用試験の一次試験と二次試験の内容を紹介しました。

試験=ペーパーテストと思う人は多いですが、教員になるための就職試験です。なので、面接や実技試験などの幅広い試験が課されています。

再度、試験内容をまとめます。

一次試験教職・一般教養
教科専門試験
二次試験小論文
個人面接
集団討論
集団面接
実技試験         

このとおり多いです。

やみくもに対策するのではなく、きちんと傾向を理解してから進めてください。

この記事が少しでもお役に立てたら幸いです。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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この記事を書いた人

ふくながのアバター ふくなが 編集長

教員採用試験の指導歴13年目(2022年4月1日時点)、情報メディア「教採ギルド」のほか「教採データベース」「教採ガイド」の運営・編集を担当しています。データ分析や情報配信が得意な人。

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